小堀遠州流は小堀遠州公(政一)を流祖とする武家茶道です。
遠州流には数派あり、その中の一派「小堀遠州流」は、遠州公が弟正行に分知して始まり、今日まで遠州の伝統を伝えております。
「綺麗さび」と賞される遠州の茶の湯は、紹鴎・利休の「わび」「さび」の茶道に、遠州公の師である織部の武家茶を経て大成されました。
武家の格調高さと華やかさの中に、王朝文化の影響を受けた雅な美を併せ持つ、武家茶道です。
遠州公は、独自の茶道を確立するのみならず、建築、作庭、書、などにもその才能を発揮されました。代表的な建築には、京都大徳寺の孤篷庵忘筌、京都南禅寺の金地院八窓院、などがあります。
また藤原定家に私淑し、その王朝文化の美意識に深く影響された文人でもありました。その美術品への造詣の深さは、遠州好みとして伝えられる数々の道具より知ることができます。