先日の雪がすっかり消え、今日は晴天に恵まれました。茶室は春の陽にやわらかに包まれているかのようです。
床のお軸は「弄花香満衣」(花を弄するれば香衣に満つ)を掛けました。対句は「掬水月在手」(水を掬すれば月手に在り)です。唐の于良史「春山夜月」の詩の一節です。
お軸の言葉「弄花香満衣」は「花を摘んで遊んでいると、いつの間にか花の香りが衣服を満たしている」様子を謳っています。人間も同じように、よい環境に身を置くことで、いつの間にか良くなっていることを意味しています。
花は山茱萸と一休椿を入れました。
お菓子は「あやとり 若紅」(巖邑堂 浜松)をご用意いたしました。